裏紙に書くようなこと

文章を書く練習

見えない物が見えるのは素晴らしいと言う話

 職業柄、顕微鏡をよく使う。普通の光学式顕微鏡もそうだし、電子顕微鏡SEM)もよく使うし、少し前まではプローブ顕微鏡(AFM)なんかもよく使っていた。

 人の目で見る事ができる可視光で、小さな物を見ようとすると、形と色を見る事ができる。可視光の波長よりも小さな物を見ようとすると、光以外のもので見る必要があり、それが電子であったり極細の短針であったりする。これらで見ると、形を見る事はできるが色を見ることはできず、その代わりにの他の情報を見る事ができる。電子で見るSEMは対象物の元素の重さや組成など、物質は何か、と言う情報を見る事ができる。AFMは針で直接触れる事ができるので、対象物の柔らかさや滑りやすさや電気抵抗など、材料物性を見る事ができる。

 形以外のいろいろな情報を知る事ができるのも顕微鏡の魅力だと思うが、なんと言っても顕微鏡を通して見えるミクロの世界が最大の魅力だと思う。見た目はツルッとしている表面がボコボコだったりするので、とても面白い。あるいは葉っぱの表面や昆虫の目なんかも、見てみると面白いと思う。

 すごく残念なのは、高機能な顕微鏡を個人で見る事ができないことだ。僕は何年かに一度、卓上顕微鏡が欲しい病にかかるので探しているのだが、なかなか手頃なものが見つからない。

 ところが最近、個人向けSEMサービスというのを見つけて、例えば子供の夏休みの宿題なんかに使ってみようと今から考えている。子供と一緒にSEMを使わせてくれるサービスがあったらさらに嬉しい。SEMを使えるお父さんは一定数いると思うので、子供の前でササっとスティグマ合わせができたらカッコいいお父さんになれるはずだ。メーカーさんはぜひ一度検討していただきたい。

 

僕が見つけた個人向けSEMサービス

slab.hitachi-chem-ts.co.jp

本当に良い取り組みだと思うので、装置を増やして欲しい。