裏紙に書くようなこと

文章を書く練習

ママは悪くない! 子育ては“科学の知恵"でラクになる を読んだ話

育児本や育児漫画はいくつか読んだけど、今回は少し違う切り口の育児漫画を読んだ。これは育児本というよりも、育児における人間の仕組みを解説した本だと思う。だからこそ、皆1度は読んでも良いのではないかと思う。

育児における子供の行動、母親のイライラ、父親の動きの悪さなどのメカニズムを、科学的な根拠をもとに解説されている。親子や夫婦間で、分かり合えないことの苛立ちや無力感も、メカニズムが分かれば少し捉え方が変わるかもしれない。実際に僕にとっては知らないことだらけで、妙な納得感があった。

育児においては、子供の夜泣き、人見知り、イヤイヤ期などは誰もが通る道で、その程度はその子次第だと思っていた。もちろんそこにメカニズムがあるなどと思っておらず、成長過程の1つ程度に捉えていた。この本を読んでみると、成長過程の1つではあるものの、そこには理由があり、子供が成長しようとしている姿であることを知ることができた。これを知るだけでも、子供を見る目が変わってくると思う。

また人間の育児についても、集団で育児をする「共同養育」が本来のシステムであり、そのシステムへ促すためにホルモンが働いているそうである。ところが今の社会では核家族化が進み、本能は共同養育を求めているにも関わらず、社会がそれを阻害する矛盾が生じている。その結果、特に母親に大きな負荷がかかっているのである。その中で僕ら父親がまずすべきことは、母親の話をよく聞いてあげることだそうである。それにより家族の絆を深めることができる。

この本の内容は2016年の初めにNHKスペシャルで放送されている。今から4年前になるが、今でも十分に新しく、逆に言うとこの内容が4年経っても十分に広まっていないのかもしれない。ただ、今の方が男性の育休や女性の産後うつについて広くニュースになっているように思う。今は過渡期なのだろう。この過渡期に、僕も共同養育へ進むような行動を心がけたい。