裏紙に書くようなこと

文章を書く練習

僕の考える理想の支援の形の話

 東日本大震災以来、縁あって毎年のように東北に行っている。ほとんどは仙台だが、岩手の南三陸や盛岡、福島の小名浜あたりにも行った。目的は様々で、学会だったりジャズフェスだったり、ただ遊びに行ったりもある。ここで学んだことと言えば、自分が楽しむことで自動的に支援する形が、最も良い形の1つだということだ。少なくとも僕にとっては、一番無理のない理想の形である。
 南三陸小名浜に行った時には、明確に復興支援の名目で行ったので、津波の被害や被災された方のお話もお伺いすることができた。それは本当に強烈だった。では、それを聞いて僕に何ができるのか。ボランティアも募金も良いかもしれない。ブログやTwitterで発信しても良い。が、一番良かったと思っているのは、お話を聞いたその場所で、夜な夜な飲み歩いたことだ。東北は食べ物が美味しい、お酒が美味しい、人が優しい。飲み歩くのには最高の地域だと思う。お店の方のお話を聞くのも楽しい。そうして楽しんで、お金を払い、知らず知らずのうちに経済を回すのが、理想の形だと信じている。自分が楽しむことで、自動的に復興支援できる形だ。
 では、新型コロナウィルスで色々なものが制限されている今、僕は何をするべきなのか。僕の行動原理に従えば、自分が楽しめる形で自動的に支援できる形を探すことだ。まずは近所の居酒屋さんのテイクアウトを利用した。昔行った居酒屋さんのお取り寄せメニューも利用した。そうやって、自分が楽しめて支援できる仕組みをしっかりと利用しようと思う。
 また、自宅のPCを使ってfolding@homeに参加することも良いと思う。僕も自宅に眠っていた低スペックのパソコンを掘り起こし、微力ながら(Celeronなので本当に微力だ)協力した気分になっている。これはパソコンの頑張りが目に見えて、それはそれでとても楽しい。
 支援をする上で大切なのは、行動することだ。どんなに微力でも、どんなに遅くても良いから行動することこそ大切だと思う。あの松岡修造の名言の中に、「100回叩くと壊れる壁があったとする。でもみんな何回叩けば壊れるかわからないから、 90回まで来ていても途中であきらめてしまうのかもしれない。夢がいつ現実に向かうか分からない。ただ僕はいつ開かれるか分からない扉を、開くまで叩き続けるだろう」というのがある。個人の支援というのは、この1回分の力にしかならないかもしれないし、1回分の力にすらならないかもしれない。だけどその積み上げが大きな力になるかもしれないし、個々の微力が大きな支援の引き金になるかもしれない。そういう部分にモチベーションを見出して、今日も僕は、楽しめそうな支援の方法を探そうと思う。